1983年『卒業白書』はR指定にもかかわらず7週連続トップを独走する大ヒット作となった。
しかし不思議な事に、レコード会社が製作の作品であるにもかかわらずサウンドトラック・アルバムがリリースされていない。
この時代、サウンドトラック・アルバムは公開前にはリリースされ、ガンガン主題歌がMTVに流れて売りまくる!というのは当たり前であった。
同年の『フラッシュダンス』がいい例である。
当然、観客の中心であるティーンエイジャー達は「What's Going on? What is that? What f**k is that?!」と叫ぶも、遂にアメリカではサウンドトラック・アルバムはリリースされなかった。
そんな事態を見守っていたのは監督のポール・ブリックマンだった。 「待っててや!もうすぐやで!」と。
でもこの作品のハイライトは「Loved by The Sun」だろう!
この曲、タンジェリン・ドリームの作曲、演奏を従えて歌うのはイエスのジョン・アンダーソン。
アンダーソンはヴァンゲリスとの活動も有名だが、ここでは2大シンセサイザーの巨匠との邂逅を果たし、そしてこの作品だからこそ実現したプログレッシヴ・ロック・マニアが涙する名曲となった。